【体験談】譲渡証明書の記入枠を一行ずれて書いちゃった!この書類、使える?

こんにちは!自動車業務専門のナラティブ行政書士事務所です。
自動車の登録手続きは、普段あまり馴染みがない分、書類の準備も緊張しますよね。何度も見直して、細心の注意を払って記入したつもりでも、「あっ!」と後からミスに気づいて血の気が引く…そんな経験はございませんか?

実は先日、弊所でお客様からお預かりした書類で、まさにそんな「ヒヤリ」とする出来事がありました。

今回は、同じような状況で困った方の助けになればと思い、その時の体験談を【事例検討】としてご紹介します。

まず原則として…書き損じの基本的な対処法

本題に入る前に、まずは書類を書き損じてしまった場合の、原則的な対処法をおさらいしておきましょう。

  1. 新しい用紙に書き直す【推奨】
    何と言っても一番確実で、最も安心な方法です。時間に余裕があり、予備の用紙が手元にあれば、迷わず新しい用紙に書き直すことを強くおすすめします。
  2. 訂正印で修正する
    書き直しが難しい場合は、間違えた箇所を二重線で消し、その近くに捨印と同じ印鑑(譲渡証明書の場合は譲渡人の実印)を押して修正します。ただし、修正箇所が多いと見栄えが悪くなってしまいます。(もちろん書類として有効であれば、それでもかまわないのですが…)

基本はこの2つ。では、今回我々が遭遇したケースはどうだったのでしょうか。

【本題】一行ずれて記入された譲渡証明書との遭遇

ある日、お客様から名義変更のご依頼を受け、必要書類をお預かりしました。一つひとつ確認していく中で、ある譲渡証明書に目が留まります。

一行ずれて記入された譲渡証明書の例

ご覧の通り、譲渡人と譲受人の氏名・住所が、本来記入すべき段から一つ下にずれてしまっています。通常、譲渡証明書は上段の「譲渡年月日」のスラッシュが引かれた横の広いスペースに譲渡人・譲受人の情報を書くのですが、その下の段から書き始めてしまったようです。

「うーん、これは…。」

ぱっと見はしっかり書けているし、誰が誰に譲ったのかという内容は明確に読み取れます。弊所としても、「おそらくこのまま受理されるだろうな」とは考えました。

しかし、お客様の大切な手続きです。「たぶん大丈夫」では仕事になりません。確実性を期すため、管轄の神戸運輸管理部へ問い合わせてみることにしました。

いざ運輸管理部へ!気になる確認結果は…?

電話で事情を説明し、担当者の方に確認していただいたところ…。

結論から言うと、この譲渡証明書は「受理が可能」とのことでした

理由を伺うと、それが興味深いものでした。
もともと譲渡証明書の様式は、上段の「譲渡年月日」の欄に斜線(スラッシュ)が引かれています。この斜線があるために、どこから書き始めればいいのか迷ってしまい、今回のように誤って一つ下の段から書き始めてしまう方が非常に多いのだそうです。

いわば「よくある間違い」として認識されており、内容がしっかり読み取れさえすれば、このような枠ズレは許容している、というのが担当者としての見解でした。

【超重要】ただし、これには大きな注意点があります

「そうか、ずれても大丈夫なんだ!」と安心するのは、まだ早いです。
今回の話には、絶対に忘れてはならない重要な注意点があります。

これは、あくまで「神戸運輸管理部」での話です。

運輸支局や運輸管理部での細かい運用ルールは、全国で完全に統一されているわけではありません。他の管轄では、「様式通りでない書類は一切受け付けません」と判断される可能性も十分に考えられます。

じゃあ、どうするのが一番いいの?

今回のケースを踏まえ、もしあなたが同じ状況になったらどうすべきか。弊所からのアドバイスは以下の通りです。

  • 最善の策:書き直す
    前述の通り、やはりこれが一番です。少しでも不安要素があるなら、新しい用紙に正しく書き直すのが最も確実な方法です。
  • 次善の策:事前に管轄へ問い合わせる
    書き直しがどうしても難しい事情がある場合は、必ず、書類を提出する予定の運輸支局・運輸管理部へ事前に電話で問い合わせをしてください。「こういう風にずれてしまったのですが、受理可能でしょうか?」と確認を取り、担当者のOKをもらっておけば、安心して窓口へ向かうことができます。

まとめ

今回の私の体験談が、同様の状況でお困りの方にとって、少しでも参考になれば幸いです。自動車の手続きは複雑で不安な点も多いかと思いますが、一つひとつ確認しながら進めていきましょう。